作成日:2026.09.01
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※本記事は、作成日または最終更新日時点で公表されている制度情報・数値・資料に基づいて作成しています。
沖縄で蓄電池を調整力に回すなら、2027年度分の入札は11月2日16時必着。沖縄電力が電源Ⅰ(GF機能・LFC機能・需給バランス・厳気象対応)の4区分で入札募集を開始
沖縄電力は2026年9月1日、2026年度調整力(2027年度向け)の募集要綱を確定し、電源Ⅰの入札募集を始めた。締切は11月2日16時必着。対象は同社が一般送配電事業者としてあらかじめ確保する調整力で、電源Ⅰ周波数調整力(GF機能)、同(LFC機能)、電源Ⅰ需給バランス調整力、電源Ⅰ´厳気象対応調整力の4区分、契約期間は2027年4月1日から1年間である。同じ日に電源Ⅱの契約申込みの受付も始まった。こちらは期限を区切らず、随時受け付ける。
CONTENTS目次
何が起きたか:沖縄電力が2026年9月1日、2027年度向け電源Ⅰの募集要綱を確定し、入札募集を始めた。締切は11月2日16時必着、契約期間は2027年4月1日から1年間。要綱(案)への意見・質問はなかった。電源Ⅱは同日から随時受付。
なぜ重要か:電源Ⅰは沖縄電力が年度単位であらかじめ確保する調整力で、GF機能・LFC機能・需給バランス・厳気象対応の4区分を入札で決める。落札案件は11月中に選ばれ、12月1日に結果が公表される予定。
何をすべきか:確定版の募集要綱で区分ごとの応動・継続時間の条件を確かめ、入札書類を作る。受付は土日祝を除く平日の10〜12時・13〜16時だけで、提出の前には沖縄電力への事前連絡が要る。
9月1日に始まった入札募集と日程
沖縄電力の電源Ⅰの募集概要ページ(2026年度調整力(2027年度向け)電源Ⅰ 募集概要)は、「募集要綱を確定し、入札募集を開始しました」としたうえで、次の日程を示している。
| 内容 | 日付 |
|---|---|
| 募集要綱(案)の公表および意見募集【終了】 | 2026年7月1日〜7月31日 |
| 募集要綱の確定【終了】 | 2026年8月1日〜8月31日 |
| 入札募集 | 2026年9月1日〜11月2日 |
| 落札案件の選定 | 2026年11月3日〜11月30日 |
| 落札案件の結果公表 | 2026年12月1日 |
| 落札者との契約協議 | 2026年12月2日〜2027年2月26日 |
ページには「上記スケジュールについては、今後変更となる可能性があります」との注記もある。契約期間は2027年4月1日から1年間で、2027年度の1年分をこの入札で決める形になる。
注意したいのは締切の時刻と受付の時間帯だ。入札募集のページ(意見募集の結果および募集要綱の確定、入札募集について)は、入札募集締切を「2026年11月2日 16時必着」とし、受付時間を「土・日・祝日を除く平日の10時~12時および13時~16時」としている。提出の際には事前の連絡も求めており、窓口は送配電本部 電力流通部 給電指令所 運用制度グループの「調整力募集」窓口だ。11月2日は月曜日で、翌11月3日は祝日にあたる。「必着」なので、郵送する場合は発送日ではなく到着日から逆算しておきたい。
同じページによると、7月1日〜7月31日の募集要綱(案)への意見募集では「ご意見・ご質問等はございませんでした」。沖縄電力はそのうえで募集要綱を確定し、9月1日に入札募集を始めた。応札の方法は、確定版の募集要綱に書かれた手順どおりに入札書類を作ることになっている。
電源Ⅰの4区分と、随時受付の電源Ⅱ
電源Ⅰで募集するのは、沖縄電力が「一般送配電事業者として、あらかじめ確保する調整力」で、次の4区分を入札で募る(募集概要)。
| # | 区分 | 確定版として公表された書類 |
|---|---|---|
| 1 | 電源Ⅰ周波数調整力(GF機能) | 募集要綱・入札書類様式・契約書(ひな型) |
| 2 | 電源Ⅰ周波数調整力(LFC機能) | 募集要綱・入札書類様式・契約書(ひな型) |
| 3 | 電源Ⅰ需給バランス調整力 | 募集要綱・入札書類様式・契約書(ひな型) |
| 4 | 電源Ⅰ´厳気象対応調整力 | 募集要綱・入札書類様式・契約書(ひな型) |
このほか、4区分の書類とは別に「端境期における調整力の提供にかかる覚書(ひな型)」も公表されている(入札募集のページ)。GF機能はガバナフリー、LFC機能は負荷周波数制御のことで、どちらも周波数を保つための機能だが、指令の受け方や応じる速さの条件は区分ごとの要綱で決まっている。蓄電池で応札を考えるなら、まずこの2区分の要綱から読むのが早い。
電源Ⅰとは別に、電源Ⅱの募集も同じ9月1日に始まった(電源Ⅱ 募集概要)。対象は「ゲートクローズ後に発電機の余力がある場合に、当社からの指令に基づき出力調整をしていただける設備等」で、電源Ⅱ周波数調整力、電源Ⅱ需給バランス調整力、電源Ⅱ´低速需給バランス調整力の3区分。契約申込みは9月1日から受け付け、以降は随時受け付ける。入札の期間がある電源Ⅰとは、申込みの時期の縛りが違う。
前年度の要綱から読める条件
区分ごとの募集量や応動・継続時間は、今年度の確定版の募集要綱で確かめる必要がある。ここでは目安として、前年度(2025年度募集・2026年度向)の要綱のうち、電源Ⅰ需給バランス調整力と電源Ⅰ´厳気象対応調整力の主な条件を並べる。
| 項目 | 電源Ⅰ需給バランス調整力 | 電源Ⅰ´厳気象対応調整力 |
|---|---|---|
| 募集量 | 117,000kW | 60,000kW |
| 最低入札量 | 5,000kW(専用線オンライン)/1,000kW(簡易指令システム) | 1,000kW |
| 指令と発動 | 専用線オンライン指令で30分以内に出力増減 | 発動の指令は1日1回、発動可能回数は8回以上で設定 |
| 継続 | 原則16時間、指令に従った運転を継続 | 原則3時間、出力増を継続 |
| 提供期間 | 2026年4月1日から1年間 | 2026年6月1日から9月30日まで |
蓄電池で見ると、差が大きいのは継続時間だ。前年度の需給バランス調整力は原則16時間の運転継続を求めており、電源Ⅰ´の原則3時間とは5倍以上の開きがある。電源Ⅰ´は提供期間が夏の4か月に限られ、指令は1日1回まで。発動の回数も申込み側が8回以上で設定する仕組みだった。同じ電源Ⅰでも、区分によって蓄電池に求められる容量(kWh)の大きさがまったく違う。
規模が足りない設備とアグリゲーション
1か所の設備では最低入札量に届かない場合はどうか。入札募集のページは、電源Ⅰ´で負荷設備と発電設備を使うアグリゲーションの具体例について、資料「逆潮流アグリゲーションおよび発電バランシンググループの設定方法に関する取り扱いについて」(PDF、2026年7月1日改定)を見るよう案内している。
この資料によると、電源Ⅰ´は発電設備等を特定したうえで容量単位で入札し、最低入札容量は1,000kW(送電端値)。アグリゲーションの対象になるのは、契約受電電力が1,000kW未満の発電設備等か、1,000kW以上でも調整力提供期間を通じて最低入札容量を出せない発電設備等(沖縄電力が認めたもの)である。発電設備等で参加する場合は、原則として調整力契約を結んだ発電設備等だけで単独のバランシンググループ(BG)を設定することが入札条件になり、同じ一般送配電事業者と接続供給契約または発電量調整供給契約を結んでいる必要がある。同じ扱いは2023年4月から電源Ⅱ´にも適用されている。今回の改定(2026年7月1日)は「発電設備」を「発電設備等」と改めたもの。
複数の蓄電池を束ねて電源Ⅰ´に応札する計画があるなら、BGの組み方が入札条件に直結する。確定版の要綱とあわせて読んでおきたい資料だ。
応札を考える事業者が確かめること
| # | 確かめること | どこで確かめるか |
|---|---|---|
| 1 | 入札書類の様式と応札方法。11月2日16時必着に間に合う提出日と、事前連絡の日取り(受付は平日10〜12時・13〜16時) | 電源Ⅰ 入札募集のページの確定版募集要綱・入札書類様式 |
| 2 | 応札する区分の応動の速さと継続時間が、蓄電池の出力(kW)と容量(kWh)で満たせるか | 区分ごとの募集要綱 |
| 3 | 最低入札量に届くか。届かなければアグリゲーションを組むか。発電設備等で参加するなら単独BGを設定できるか | 募集要綱・参考資料(PDF) |
| 4 | 指令を専用線オンラインで受けるか、簡易指令システムで受けるか。工事の手続きの期間 | 沖縄電力 調整力の募集について(専用線オンライン化工事・簡易指令システム工事の案内) |
| 5 | 電源Ⅰで落札できなかった場合に、電源Ⅱとして提供できるか | 電源Ⅱ 募集概要 |
入札募集の締切は2026年11月2日16時必着。そのあと11月3日〜11月30日に落札案件が選ばれ、12月1日に結果が公表される予定だ。落札者との契約協議は2027年2月26日まで続き、契約期間は2027年4月1日に始まる。
よくある質問
Q1. 沖縄電力の2027年度向け電源Ⅰの入札はいつまでですか。
Q2. 募集されるのはどの区分ですか。
Q3. 沖縄で調整力を提供する方法は、電源Ⅰの入札だけですか。
Q4. 落札の結果はいつ分かりますか。
Q5. 小さな蓄電池でも応札できますか。
Q6. 募集要綱(案)への意見募集の結果はどうでしたか。
Q7. 電源Ⅰ´厳気象対応調整力はどんな区分ですか。
編集部の見立て
- 前年度の条件で見る限り、蓄電池が組みやすいのは継続時間の短い区分だ。需給バランス調整力の原則16時間を蓄電池だけで満たすのは容量の面で重い。電源Ⅰ´の原則3時間なら、出力を絞って継続時間を稼ぐ設計も含めて検討の余地がある。
- 電源Ⅰは年度単位の契約で、2027年4月1日から1年間、指令に応じられる状態を保つことが前提になる。その間に他の用途で充放電をどこまで回せるかは、要綱と契約書(ひな型)で確かめるべき点だと編集部はみている。
- 締切の11月2日から結果公表の12月1日までは1か月ある。落札できなかった場合にどう収益を立てるか、電源Ⅱの随時受付も含めて、結果を待つ前に考えておきたい。
編集体制と事実確認プロセス
BESS NEWSの記事はこう作っています
- BESS NEWSは一次情報主義を採ります。官公庁・電力広域的運営推進機関・一般送配電事業者などが自ら公表した文書とページのみを出典とし、業界紙・ニュースサイト・プレスリリース配信の二次情報は出典に用いません。
- 本稿は、沖縄電力の2026年度調整力(2027年度向け)の募集ページ(電源Ⅰ・電源Ⅱの募集概要、電源Ⅰの意見募集・入札募集のページ)、アグリゲーションの取扱い資料(2026年7月1日改定)、前年度(2025年9月)の募集要綱2本にもとづきます。
- 締切・受付時間・事前連絡・意見募集の結果は、電源Ⅰの入札募集のページの原文と照合しました。
- 「前年度の要綱から読める条件」の数値は2026年度向けの条件で、2027年度向けの条件ではありません。応札にあたっては確定版の募集要綱を確認してください。
- 「編集部の見立て」は一次情報の事実にもとづく編集部の解釈で、確定的な見通しではありません。
数値照合表
本文に出した主要な数値と記載を、一次情報の該当箇所と1対1で対照した表である。
| # | 本文の数値・事実 | 一次情報の記載 | 出典(該当箇所) |
|---|---|---|---|
| 1 | 入札募集は2026年9月1日〜11月2日 | 「入札募集 2026年9月1日~11月2日」 | 電源Ⅰ 募集概要 募集スケジュール |
| 2 | 契約期間は2027年4月1日から1年間 | 「(契約期間:2027年4月1日から1年間)」 | 電源Ⅰ 募集概要 |
| 3 | 電源Ⅰは4区分 | 「あらかじめ確保する調整力(電源Ⅰ周波数調整力(GF機能)、電源Ⅰ周波数調整力(LFC機能)、電源Ⅰ需給バランス調整力および電源Ⅰ´厳気象対応調整力)を入札により募集いたします」 | 電源Ⅰ 募集概要 |
| 4 | 意見募集は2026年7月1日〜7月31日 | 「意見募集開始:2026年7月1日」「意見募集締切:2026年7月31日 17時必着」 | 電源Ⅰ 募集要綱(案)の公表および意見募集 |
| 5 | 落札案件の選定11月3日〜30日、結果公表12月1日、契約協議12月2日〜2027年2月26日 | 「落札案件の選定 2026年11月3日~11月30日」「落札案件の結果公表 2026年12月1日」「落札者との契約協議 2026年12月2日~2027年2月26日」 | 電源Ⅰ 募集概要 募集スケジュール |
| 6 | 電源Ⅱは9月1日から随時受付・3区分 | 「契約申込み受付開始(以降、随時受付)および契約協議 2026年9月1日」「電源Ⅱ周波数調整力、電源Ⅱ需給バランス調整力、電源Ⅱ´低速需給バランス調整力」 | 電源Ⅱ 募集概要 |
| 7 | 前年度 需給バランス:117,000kW、最低入札量5,000kW/1,000kW | 「117,000kWに相当する調整力…を入札により募集いたします」「専用線オンライン…5,000kW(1kW単位)」「簡易指令システムを利用したオンライン…1,000kW(1kW単位)」 | 2025年度 電源Ⅰ需給バランス調整力募集要綱 |
| 8 | 前年度 需給バランス:30分以内、原則16時間 | 「30分以内に電源Ⅰ需給バランス調整力契約電力の出力増減が可能であること」「原則として16時間にわたり当社の指令に従った運転継続が可能であること」 | 2025年度 電源Ⅰ需給バランス調整力募集要綱 |
| 9 | 前年度 電源Ⅰ´:60,000kW、最低入札量1,000kW、原則3時間、8回以上、6月1日〜9月30日 | 「60,000kWに相当する電源Ⅰ´厳気象対応調整力を入札により募集」「最低入札量は+1,000kW」「原則として3時間にわたり発電等出力増の継続が可能」「発動可能回数は8回以上」「2026年6月1日から2026年9月30日まで」 | 2025年度 電源Ⅰ´厳気象対応調整力募集要綱 |
| 10 | 締切は2026年11月2日16時必着 | 「入札募集開始 2026年9月1日」「入札募集締切 2026年11月2日 16時必着」 | 電源Ⅰ 入札募集のページ |
| 11 | 受付は土日祝を除く平日10〜12時・13〜16時、提出前に事前連絡 | 「受付時間は、土・日・祝日を除く平日の10時~12時および13時~16時」「ご提出の際には事前に当社までご連絡をお願いします」 | 電源Ⅰ 入札募集のページ |
| 12 | 要綱(案)への意見・質問はなかった | 「2026年7月1日~7月31日までの期間、募集要綱(案)についての意見募集を行った結果、ご意見・ご質問等はございませんでした」 | 電源Ⅰ 入札募集のページ |
| 13 | 電源Ⅰ´の最低入札容量1,000kW(送電端値)、アグリの対象は1,000kW未満等 | 「最低入札容量 1,000kW(送電端値)」、対象は「契約受電電力1,000kW未満の発電設備等」または1,000kW以上でも提供期間を通じて最低入札容量を供出できない発電設備等(当社が認めたもの) | 逆潮流アグリゲーション等の取扱い(PDF・2026年7月1日改定) |
| 14 | 発電設備等で参加する場合は単独BGの設定が入札条件 | 発電設備等で参加する場合は原則、調整力契約を締結した発電設備等のみで単独BGを設定することが入札条件 | 逆潮流アグリゲーション等の取扱い(PDF) |
出典(一次情報)
- 沖縄電力「2026年度調整力(2027年度向け)の募集について」電源Ⅰ 募集概要(2026年9月1日 入札募集開始。日程・区分・契約期間を参照)
- 沖縄電力 電源Ⅰ「意見募集の結果および募集要綱の確定、入札募集について」(2026年9月1日 入札募集開始。意見募集の結果・確定版の募集要綱・締切・受付時間を参照)
- 沖縄電力「逆潮流アグリゲーションおよび発電バランシンググループの設定方法に関する取り扱いについて」(PDF)(2026年7月1日 改定。電源Ⅰ´のアグリゲーションの扱いを参照)
- 沖縄電力 電源Ⅰ 募集要綱(案)の公表および意見募集について(意見募集 2026年7月1日〜7月31日。要綱(案)一式と参考資料の一覧を参照)
- 沖縄電力「2026年度調整力(2027年度向け)の募集について」電源Ⅱ 募集概要(2026年9月1日 契約申込み受付開始)
- 沖縄電力「2025年度(2026年度向)電源Ⅰ需給バランス調整力募集要綱」(PDF)(2025年9月。前年度の条件として参照)
- 沖縄電力「2025年度(2026年度向)電源Ⅰ´厳気象対応調整力募集要綱」(PDF)(2025年9月。前年度の条件として参照)
- 沖縄電力「2026年度調整力(2027年度向け)の募集について」(電源Ⅰ・電源Ⅱの各ページへの入口)
※二次情報(業界紙・ニュースサイト・プレスリリース配信)は出典に用いていません。
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